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土と火TSUCHI TO HI / GIFU

ASH GLAZE / RICE BOWL

灰釉の飯碗

灰釉の飯碗/径十二センチ、高さ六・五センチ

灰釉の飯碗は、うちの食卓で毎日使っている形です。口が広く、底がすぼまった、ごく普通の飯碗。手に持ったときに重すぎず、ご飯をよそったときに倒れにくい。そのバランスを何度も作り直して、今の形になりました。

釉薬は、稲藁を焼いた灰と長石を混ぜてつくります。窯の中で灰が溶けて流れ、縁に近いところほど緑が濃くなります。同じ窯でも、火の当たり方で色が変わるため、一客ずつ違う表情を持っています。

土と釉

陶土に少量の砂を混ぜ、ろくろで薄く挽きます。薄く挽きすぎると焼成中に歪み、厚すぎると重くなる。指の腹で厚みを確かめながら、口に向かって少しずつ薄くなるように整えています。高台は削り出しで、糸底を残さず、すっきりと仕上げました。

灰釉は、工房の裏で稲藁を燃やして灰を採るところから始まります。灰を水で洗い、乾燥させ、長石と混ぜて一晩寝かせます。配合は、窯の調子を見ながら少しずつ変えます。釉をかけるときは、器の内側を指でぬぐい、口の部分に釉が溜まらないようにしています。

焼成

千二百四十度まで上げ、還元状態で焼きます。灰釉は高温でよく流れるため、窯の中での置き方に気を使います。釉が底まで流れ落ちると、器が台から外れてしまうことがあるからです。焼き上がりは、縁が薄い飴色、胴の中央が灰緑、高台の近くが土の色。この三段のグラデーションが、灰釉の見どころです。

使い方

ご飯、お粥、汁気のある料理に。口当たりが薄いので、直接口をつけて食べるのに向いています。食器洗い乾燥機は短時間なら使用できますが、乾燥温度は低めに設定してください。電子レンジは使用可能です。ただし、熱くなった器を急に冷やさないようにしてください。

使い込むと、高台の土の部分に少しずつ艶が出てきます。釉の緑は深くなり、細かい貫入に茶色が入ります。割れや欠けがない限り、その変化は器の履歴です。長く使っていただけたら嬉しいです。

寸法
口径 12.0 cm/高さ 6.5 cm/容量 約 300 ml
土
陶土、少量の砂
釉
藁灰と長石の灰釉
焼成
薪窯・還元焼成、約 1,240℃
重さ
約 210 g