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土と火TSUCHI TO HI / GIFU

KOHIKI / FLOWER VASE

粉引の花入

粉引の花入/高さ十六センチ、口径四センチ

粉引の花入は、野の花を一本だけ入れるための器です。口が狭く、胴がふっくらと膨らんだ形。茎が自然に立ち、花の重さで傾いても、器が受け止めてくれます。食卓の端にちょっと置ける、小さなサイズにしました。

花を生けると、白い器の表面に影が落ちます。粉引の白は真っ白ではなく、少し土の色を含んでいるため、花の色を邪魔しません。季節の花を一本入れるだけで、部屋の空気が少し変わる。そんな使い方を想像しながら作りました。

土と釉

花入は、ろくろで胴を挽いたあと、口を細く絞ります。口が窄まると内側に手が入らないため、水漏れしないよう、内側にも薄く釉をかけておきます。外側は白化粧を二度。胴の下半分は化粧を薄くして、土の粒を少し見せました。

釉薬は透明釉。花入は水を入れて使うため、釉は内側までしっかりとかけ、口の縁は指でぬぐって釉を落としています。縁に釉が溜まると、花の茎を傷つけることがあるからです。

焼成

千二百三十度で焼成します。花入は背が高く、胴が薄いため、窯の中で倒れないように置く位置を工夫します。焼成中に少しだけ傾くことがありますが、それが花の向きを決めるきっかけになることもあります。焼き上がったあと、底の安定を確かめ、必要ならやすりで微調整します。

使い方

水を七分目まで入れ、茎を斜めに切ってから生けてください。水は毎日替え、器の内側もぬるま湯でゆすいでください。花入の内側に茶渋や花の樹液がついた場合は、重曹を少量溶かした水につけてから、柔らかいブラシで洗います。

電子レンジ、食器洗い乾燥機、直火は使用できません。倒れやすい形ですので、高い場所や、人がよく通る場所には置かないでください。花を入れないときは、一輪挿しとしてだけでなく、小さな道具立ての入れ物としても使えます。

寸法
高さ 16.0 cm/口径 4.0 cm/胴径 8.5 cm
土
地元産の陶土、白化粧土
釉
透明釉(内側にも施釉)
焼成
薪窯・還元焼成、約 1,230℃
重さ
約 320 g